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鏡に映して
田尻 守
「子は親の鏡」と言われるように、子供は親の良い面、悪い面を多少なりとも受け継いでいるものです。そしてその良い面がいつも表に出れば良いのですが、悪い面が出てくると親としては気になり、つい注意したり怒ったりするのではないでしょうか。
最近思うのは、子供に対して怒るという事は約束を破ったり、道徳的にそれてしまったりした時に、それを正すためにする行為だと思っていました。もちろんそれもあると思いますが、子供のした行為・態度が実は自分と同じ、または似ている事に対しての苛立ちでも怒っている自分に気づくようになりました。実際、上の娘はよく言えばマイペース、悪く言えばのんびりな所があります。なんでも早目、早目にやるように注意するのですが、あちこちと気が散ってやるべきことをなかなか始めない。そしてタイムリミットぎりぎりにようやく重い腰を上げ、どうにか予定に間に合うといった感じです。実は自分もそうだったのです。現にこの原稿の締め切りは4月末日ですが、書こう書こうと思いつつ期日ぎりぎりになってようやく書いている次第です。私は子供の自分と同じような欠点を目の当たりにして、それを不快に思い、自分はそうではないと否定したくて怒っていたのだと思うようになりました。ですから、今は自分と似たような性格を持った娘が、4月より寮生活を始めた訳ですが、周りに遅れずちゃんと生活・勉強をしているか心配の毎日です。
私達は子供達だけではなく、どのような相手に対しても不快な思い、あるいは怒る気持ちを持つ事があると思います。その時は相手の中に自分と同じような欠点を見て、それに対して怒りを持っているのかもしれません。誰でも自分の欠点を目の前に突きつけられれば気分の良いものではないと思います。ですからこのような時に、いつも相手が自分の鏡であって、自分の欠点に気付くチャンスの時であるという事を思い、生活出来たらと思います。いつも怒ること遅く、人の振り見て我が振り直す日々でありたいものだと思います。
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